こんにちは
SETo研究所 石川です。
SETo研究所は現代の住環境やライフスタイルの変化にあわせて盆栽を楽しめるよう 新しい技術 でお手伝いしていきます。
盆栽初心者の私が盆栽教室や専門書で学習したことや体験したことを解りやすく解説します。
今回は植物がかれる理由を考察してみたいと思います。
盆栽が枯れる理由
盆栽が枯れる主な理由はおおきく5つに分類できます。
①水不足
②日照不足
③熱中症
④病害虫
⑤肥料過多
それぞれの原因を考察してみたいと思います。
植物は水がないと夏場は高温障害を起こし、涼しい季節でも空気が乾燥し風が強い日が続づけば乾燥し枯れてしまうことがあります。
水やりをしていないのは論外ですが、
朝、十分水をあげているのに日中に水不足になるのは3つの理由が考えられます。
1.気温が高すぎて水が蒸発してしまう。
2.光合成が盛んにおこなわれて葉からの蒸散によって水分が失われる。
3.土の上に貼った苔が乾燥していて水をはじいてしまっている。
1.対策
鉢の中の絶対水分量が不足しているので2重鉢にするか洗面器の中に鉢をおいて鉢底にかかる程度の高さまで水を満たしておいて、それでも不足するようなら水位をあげていく方法があります。
水にひたしてしまってもいいんじゃないかと思うのですが根が呼吸できなくなる との否定的意見も多いですね。
盆栽の水耕栽培(アクア盆栽)も成功しているようなので都市伝説のようなものだと思うんですけど・・・
どちらかといえば赤玉土が変質して粘土のようになってしまう事の方が問題ではないかと思います。
土が古くなり、塊になって土の中に水が吸収されなくなった場合は応急処置として串で鉢の周囲の土を刺して潅水するための小さな穴を根を傷つけないようにいくつか開けるのも有効です。
もしも、日中に水が枯れてしまって水やりをする場合は注意が必要です。
急ぐあまり樹全体に水をかけると急激な温度変化により、葉焼けを起こす場合があります。
陽射しの強い日中の水やりは根元に行うとよいでしょう。
苔を貼っている場合は、苔はいったん乾燥してしまうと水をはじく性質があるため水をかけているのに苔にはじかれて土にまで届いていない場合がありますから鉢底から水が流れ出るまでしっかり水やりを行ってください。
2.対策
外葉を剪定することで葉から蒸散する水の量を調整できます。
大きな葉の枚数が減ることで根から水を吸い上げる力が弱くなる分水の消費を抑えることができます。
成長期であれば剪定することで樹形を整えることもできます。
新芽の成長をみこんで肥料を与えるのもよいでしょう。
水枯れとは異なるケースですが
光合成をしているとき(気孔が開いているとき)に強い風があたると葉は乾燥してしまいます。
室内でも日当たりのいいところで扇風機やエアコンの風があたると同じ状況が生じます。
植物鑑賞スタンドは風速0.1m/s~0.3m/sのそよ風程のやさしい風で植物の光合成を助すけます。
盆栽に用いられる陽性植物の適正照度は10,000~30,000ルクス近辺と言われます。
直射日光の照度は80,000~100,000ルクスもあるため日陰で育てていた鉢をいきなり直射日光に長時間あてると葉焼けをおこすことがあります。
しかし屋外の日陰では5,000~10,000ルクス程しかありません。
光補償点以上の明るさがあれば枯れ死することはありませんが十分ではありません。
室内はさらに暗く、明るくても1,000ルクス以下の照度しかないので植物は枯れてしまいます。
対 策
生育に適した半日陰とよばれる状態の明るさは30,000ルクスあたりではないでしょうか。
日光が当たる南面に遮光ネットを張って半日陰となるよう明るさを調整します。
半日陰の明るさは日陰よりやや明るいくらいを目安にするとよいと思います。
遮光率低めの遮光ネットを複数枚重ねて夏場は2枚 春秋は1枚とするなど季節に合わせて明るさを調整することもできます。
植物鑑賞スタンドを用いれば3,000~30,000ルクスの安定したLED照明の光で陽性植物の室内での光合成を可能にします。
真夏の炎天下に置かれると鉢の中の水温が40℃ を超えると根が正常に機能することができなくなります。
対 策
鉢の下にすのこを敷くなど置き場所を工夫して風通しを良くし、遮光ネットを利用して鉢と鉢の周囲に直射日光があたるのを避けましょう。
炎天下に葉に直接水をかけると急激な温度変化で悪影響が起きる場合がありますので注意してください。
小さな虫とか気が付くのが遅れるのが悩みの種ですね。
大きくてよく見える虫も嫌ですが 笑
対 策
病害虫が発生しやすい時期を書籍やネットの情報で事前に知ることは可能ですから早期発見、早期対策がもっとも有効な防衛策だと思います。
樹種毎に病害虫への耐性が異なりますから耐性の弱い樹種は殺虫殺菌剤による予防も大切ですね。
わたしにはバラの苔玉のミニバラにハダニがついているのに気が付くのが遅れて、葉が一枚もなくなってしまった苦い思い出があります。
SETo研究所の植物はすべて無採光の室内で育てているのですが、今のところ病害虫の害にあっているのはミニバラだけです。
ミニバラでは黒星病も発生しましたが早期に枝ごと剪定しを行い殺菌処理をしたため被害は拡大しませんでした。
肥料のやりすぎで肥料やけを起こすと植物が枯れることがあります。
肥料をやりすぎると、土の中の肥料を含んだ濃い水分が根の中の水分を吸収しようとする力が働き、根は土から水を吸い上げることができなくなり葉は土が乾燥したときと同じ状況になります。
海で遭難したときに海水を飲むと死んじゃうのと同じ理由ですね。
血液の塩分濃度1% 海水3% ほんの少しの差なんですけどね・・・
対 策
肥料の説明書に記載さえれている用法用量を守もって使わなければいけません。
液肥の場合は少し薄いくらいでいいように思います。
よかれと思って多めにあたえたり、植物が弱っているときに与えてはいけません。
不適な時期に施肥をしないなど植物の生育にあわせることも大切だと思います。
また苔は肥料に弱く鉢に貼られている苔は肥料に触れていると枯れてしまいます。
固形肥料も液体肥料も苔にダメージを与えますが盆栽には肥料が必要です。
この問題を解決するために
SETo研究所では井戸(浸透桝)を使った施肥方法を研究しています。
【新開発】盆栽の新しい肥料のやり方
<< あ と が き >>
SETo研究所では
無採光の室内で黒松、真柏、カエデを含む31種類の植物を育ててきました。
残念ながらハナセキショウを一株枯らしてしまったのと、栽培スペースの関係で観葉植物2種の試験を取りやめたので現在は29種類となっています。
観葉植物の試験を取りやめた理由ですが
観葉植物(陰性植物)に植物鑑賞スタンドの光では強すぎたため植物鑑賞スタンドの台座の上では葉焼けを起こすことがありました。
加えて陰性植物に強い光を与えると水を通常以上に消費するため土がすぐに乾いてしまいました
台座の外におくと光の強さが最適となりよく育っていましたが本来の形ではありませんので陽性植物に特化して開発することにしました。
まだまだ道半ばですが
私どもの研究が皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
<(_ _)>
②日照不足
③熱中症
④病害虫
⑤肥料過多
それぞれの原因を考察してみたいと思います。
①水不足
植物は水がないと夏場は高温障害を起こし、涼しい季節でも空気が乾燥し風が強い日が続づけば乾燥し枯れてしまうことがあります。
水やりをしていないのは論外ですが、
朝、十分水をあげているのに日中に水不足になるのは3つの理由が考えられます。
1.気温が高すぎて水が蒸発してしまう。
2.光合成が盛んにおこなわれて葉からの蒸散によって水分が失われる。
3.土の上に貼った苔が乾燥していて水をはじいてしまっている。
1.対策
鉢の中の絶対水分量が不足しているので2重鉢にするか洗面器の中に鉢をおいて鉢底にかかる程度の高さまで水を満たしておいて、それでも不足するようなら水位をあげていく方法があります。
水にひたしてしまってもいいんじゃないかと思うのですが根が呼吸できなくなる との否定的意見も多いですね。
盆栽の水耕栽培(アクア盆栽)も成功しているようなので都市伝説のようなものだと思うんですけど・・・
どちらかといえば赤玉土が変質して粘土のようになってしまう事の方が問題ではないかと思います。
土が古くなり、塊になって土の中に水が吸収されなくなった場合は応急処置として串で鉢の周囲の土を刺して潅水するための小さな穴を根を傷つけないようにいくつか開けるのも有効です。
もしも、日中に水が枯れてしまって水やりをする場合は注意が必要です。
急ぐあまり樹全体に水をかけると急激な温度変化により、葉焼けを起こす場合があります。
陽射しの強い日中の水やりは根元に行うとよいでしょう。
苔を貼っている場合は、苔はいったん乾燥してしまうと水をはじく性質があるため水をかけているのに苔にはじかれて土にまで届いていない場合がありますから鉢底から水が流れ出るまでしっかり水やりを行ってください。
2.対策
外葉を剪定することで葉から蒸散する水の量を調整できます。
大きな葉の枚数が減ることで根から水を吸い上げる力が弱くなる分水の消費を抑えることができます。
成長期であれば剪定することで樹形を整えることもできます。
新芽の成長をみこんで肥料を与えるのもよいでしょう。
水枯れとは異なるケースですが
光合成をしているとき(気孔が開いているとき)に強い風があたると葉は乾燥してしまいます。
室内でも日当たりのいいところで扇風機やエアコンの風があたると同じ状況が生じます。
植物鑑賞スタンドは風速0.1m/s~0.3m/sのそよ風程のやさしい風で植物の光合成を助すけます。
②日照不足
直射日光の照度は80,000~100,000ルクスもあるため日陰で育てていた鉢をいきなり直射日光に長時間あてると葉焼けをおこすことがあります。
しかし屋外の日陰では5,000~10,000ルクス程しかありません。
光補償点以上の明るさがあれば枯れ死することはありませんが十分ではありません。
室内はさらに暗く、明るくても1,000ルクス以下の照度しかないので植物は枯れてしまいます。
対 策
生育に適した半日陰とよばれる状態の明るさは30,000ルクスあたりではないでしょうか。
日光が当たる南面に遮光ネットを張って半日陰となるよう明るさを調整します。
半日陰の明るさは日陰よりやや明るいくらいを目安にするとよいと思います。
遮光率低めの遮光ネットを複数枚重ねて夏場は2枚 春秋は1枚とするなど季節に合わせて明るさを調整することもできます。
植物鑑賞スタンドを用いれば3,000~30,000ルクスの安定したLED照明の光で陽性植物の室内での光合成を可能にします。
③熱中症
真夏の炎天下に置かれると鉢の中の水温が40℃ を超えると根が正常に機能することができなくなります。
対 策
鉢の下にすのこを敷くなど置き場所を工夫して風通しを良くし、遮光ネットを利用して鉢と鉢の周囲に直射日光があたるのを避けましょう。
炎天下に葉に直接水をかけると急激な温度変化で悪影響が起きる場合がありますので注意してください。
④病害虫
吸汁する虫とか黒星病とかうどんこ病とか嫌ですね・・・小さな虫とか気が付くのが遅れるのが悩みの種ですね。
大きくてよく見える虫も嫌ですが 笑
対 策
病害虫が発生しやすい時期を書籍やネットの情報で事前に知ることは可能ですから早期発見、早期対策がもっとも有効な防衛策だと思います。
樹種毎に病害虫への耐性が異なりますから耐性の弱い樹種は殺虫殺菌剤による予防も大切ですね。
わたしにはバラの苔玉のミニバラにハダニがついているのに気が付くのが遅れて、葉が一枚もなくなってしまった苦い思い出があります。
SETo研究所の植物はすべて無採光の室内で育てているのですが、今のところ病害虫の害にあっているのはミニバラだけです。
ミニバラでは黒星病も発生しましたが早期に枝ごと剪定しを行い殺菌処理をしたため被害は拡大しませんでした。
⑤肥料過多
肥料のやりすぎで肥料やけを起こすと植物が枯れることがあります。
肥料をやりすぎると、土の中の肥料を含んだ濃い水分が根の中の水分を吸収しようとする力が働き、根は土から水を吸い上げることができなくなり葉は土が乾燥したときと同じ状況になります。
海で遭難したときに海水を飲むと死んじゃうのと同じ理由ですね。
血液の塩分濃度1% 海水3% ほんの少しの差なんですけどね・・・
対 策
肥料の説明書に記載さえれている用法用量を守もって使わなければいけません。
液肥の場合は少し薄いくらいでいいように思います。
よかれと思って多めにあたえたり、植物が弱っているときに与えてはいけません。
不適な時期に施肥をしないなど植物の生育にあわせることも大切だと思います。
また苔は肥料に弱く鉢に貼られている苔は肥料に触れていると枯れてしまいます。
固形肥料も液体肥料も苔にダメージを与えますが盆栽には肥料が必要です。
この問題を解決するために
SETo研究所では井戸(浸透桝)を使った施肥方法を研究しています。
【新開発】盆栽の新しい肥料のやり方
<< あ と が き >>
SETo研究所では
無採光の室内で黒松、真柏、カエデを含む31種類の植物を育ててきました。
残念ながらハナセキショウを一株枯らしてしまったのと、栽培スペースの関係で観葉植物2種の試験を取りやめたので現在は29種類となっています。
観葉植物の試験を取りやめた理由ですが
観葉植物(陰性植物)に植物鑑賞スタンドの光では強すぎたため植物鑑賞スタンドの台座の上では葉焼けを起こすことがありました。
加えて陰性植物に強い光を与えると水を通常以上に消費するため土がすぐに乾いてしまいました
台座の外におくと光の強さが最適となりよく育っていましたが本来の形ではありませんので陽性植物に特化して開発することにしました。
まだまだ道半ばですが
私どもの研究が皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
<(_ _)>
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